いい飼い主であれば、一度授かった命を大切にしたいという想いが大きいのではないでしょうか?
犬も人間と同様、身体を健康に維持するためには必要な栄養素や、病気にならないための食事は非常に重要なことです。
ここでは、犬にとって必要な栄養素の紹介と、必要栄養素について紹介したいと思います。
まず初めに、犬の栄養ニーズは個体差があり、年齢、活動量、健康状態によっても変わります。
以下は、一般的な目安として、小型犬(3.5kg程度)の日々の栄養成分の一般的な要件として紹介をさせていただきます。
ただし、これはあくまで一般的な指針であり、具体的な犬には個々のニーズに基づいた調整が必要です。
必要な栄養成分の量は、使用するドッグフードの成分表を確認するか、獣医師に相談することをお勧めいたしますが、実際獣医師も栄養管理のプロではありません。
愛犬の日頃の様子や、ちょっとした変化に気が付いてあげられる体制をとり、月に一回の健康診断をお勧めいたします。
犬の三大栄養素
人間にも必要栄養素があると同時に、犬にも三大栄養素があります。その内容は人間と同様、「たんぱく質・脂質・炭水化物」です。
ただし、犬は人間より個体差が大きく変わり、数グラムの変化により大きくバランスを崩しやすいことを留意して考える必要があります。
タンパク質(protein)
必要タンパク質 | |
---|---|
3.5kg | 70g~105g / 日 |
5kg | 100g~150g / 日 |
8kg | 160g~240g / 日 |
10kg | 200g~300g / 日 |
タンパク質が犬に与える影響
タンパク質は犬の健康に不可欠な栄養素であり、さまざまな重要な役割を果たしています。以下は、タンパク質が犬に与える健康への影響についてまとめてみました。
①筋肉の構築と修復 タンパク質は筋肉の主要な構成要素であり、成長、修復、維持に必要です。特に子犬や成犬期の犬は、適切な量のタンパク質が必要です。
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②免疫機能のサポート
免疫細胞や抗体の構築に関与し、犬の免疫機能をサポートします。適切なタンパク質摂取は、感染症や病気に対する耐性を向上させるのに役立ちます。
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③エネルギー源
タンパク質はエネルギーの供給源でもありますが、通常は脂質や炭水化物よりも少なく使用されます。しかし、エネルギーが必要な時にはタンパク質もエネルギー源として利用されます。
④被毛や皮膚の健康 タンパク質は被毛や皮膚の形成と健康維持に寄与します。特に被毛が光沢がある場合、それは適切なタンパク質摂取のサインかもしれません。
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⑤酵素やホルモンの生成 タンパク質は酵素やホルモンの合成にも関与し、代謝プロセスや各種生理機能の調整に寄与します。
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⑥成長期のサポート 子犬期や若い成犬期には成長が盛んなため、適切なタンパク質が必要です。これは骨や組織の発達に寄与します。
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⑦アミノ酸の供給
タンパク質はアミノ酸の供給源でもあります。アミノ酸は体の細胞や組織の機能に不可欠であり、特に必須アミノ酸は犬が自ら合成できないため、食事から摂取する必要があります。
重要なのは、過剰なタンパク質摂取も問題となります。適切なバランスで摂取することが必要であり、ドッグフードの成分表を確認し、獣医師と相談することが重要です。
脂質(Fat)
体重1kgあたり約5〜10gの脂質が一般的です。
したがって、3.5kgの犬には約17.5〜35gの脂質が必要です。
脂質が犬に与える影響
脂質は犬の健康に重要な栄養素であり、様々な役割を果たしています。以下は、脂質が犬に与える健康への影響について詳しくまとめてみました。
①エネルギー源 脂質はエネルギーの主要な供給源であり、特に活動量が多い犬にとって重要です。1gの脂質は他の栄養素よりも多くのエネルギーを提供します。
②皮膚と被毛の健康 脂質は健康な皮膚と被毛の維持に不可欠な栄養素です。特にオメガ-3脂肪酸やオメガ-6脂肪酸などの脂質が、被毛のつやや健康な皮膚をサポートします。
③脳機能
脳は主に脂質からできており、正常な脳機能には適切な脂質の供給が重要です。
特にDHA(ドコサヘキサエン酸)などの脂肪酸は、脳の発達と機能に寄与します。
④免疫機能 脂質は免疫機能をサポートし、炎症の制御にも寄与します。 適切な脂質摂取は、免疫系の正常な機能を維持するのに役立ちます。
⑤ビタミン吸収
脂質は脂溶性ビタミン(A、D、E、K)の吸収を助けます。これらのビタミンは健康な骨、視力、抗酸化作用などに重要な役割を果たしています。
⑥エイジングケア
オメガ-3脂肪酸などの特定の脂質は、老化に伴う関節の健康をサポートすることが示唆されています。
注意)過剰な脂質摂取は肥満や関連する健康問題を引き起こす可能性があります。適切な脂質バランスを保つためには、ドッグフードや食品の成分表を確認し、獣医師の助言を仰ぐことが重要です。
炭水化物(Carbohydrates)
体重1kgあたり約30〜40gの炭水化物が一般的です。
したがって、3.5kgの犬には約105〜140gの炭水化物が必要です。
炭水化物が犬に与える影響
三大栄養素のみではだめ!
①ビタミンとミネラル
②必須脂肪酸
③アミノ酸
④水
まとめ
いかがでしたでしょうか?
愛犬の健康管理について、飼い主様は専門家ではありませんがある一定の知識を以て愛犬と接するだけでいいドッグフードの選定が出来たり、日頃与えているフードの見直しが出来なり等、犬の短いライフスタイルも豊かにしてあげられる可能性も出てきます。
しかし、犬によってはアレルギーや嗜好もあるため、突然フードを変更したりすると嘔吐や下痢などの症状も出てきてしまうため、少しずつ与えてみてください。
また大量生産の背景にある、ドッグフードによっては、ヒューマングレードの原料を使っているが製造工程で栄養価が損なわれたり、悪性の油分を含んだフードなども人間の食べ物と同様存在しています。
愛犬は家族の一員であるということを忘れずに、話せない愛犬のためを想うならばぜひ見直しの機会になれば幸いです。
飼い主の方が愛犬を思うからこそできること。
私はそういう時代になることを心の底から願っています。